- 家計負担の増加などで生命保険の支払いが苦しい方
- 生命保険の支払いが多く、見直しを検討している方
- 新しい保険への切り替えを考えているが、変更を迷っている方
- 払済保険の最大のメリットは、保障を継続しながら保険料の支払いをなくすことができる点。ただしデメリットもあるので注意。
- 払済保険の利用タイミングは大きく2つ!支払いが苦しいときに活用しよう。
- 払済保険へ切り替えることができる条件は、解約返戻金があること。対象の保険種類も解説。
大手証券会社窓口や生命保険会社勤務を経て、現在は独立系FPとして、セミナー講師・相談業務・顧問業・執筆等に従事。
これからの時代は、知らないことがリスクの時代。ライフプランニング(人生設計)とは、幸せな人生を生きるための戦略です。
私たち皆、「自分の人生の主役は自分」です。だからこそ、お客様の一度きりの人生を幸せに生きるためのサポートをしております。
こんにちは!ファイナンシャル・プランナーの伊藤美恵です。
保険料の支払いが万が一できなくなってしまうと、保険の契約が「失効」してしまうことがあります。
そのため、保険料の支払いが苦しくてもなんとか頑張っている、という方も多いのではないでしょうか?
金融機関等で生命保険の取扱いをしてきた筆者が、わかりやすく解説しますので、ぜひお役立てください。
払済保険とは?
家計負担が増加したり、収入が減ってしまったり、様々な理由で生命保険料の支払いが苦しくなることってありますよね。
また、生命保険の見直しをしたいけど、加入している保険を本当に解約しても良いのか、迷うこともあるでしょう。
そんなときに生命保険を継続する方法が「払済保険」です。
保障額は減額となることが多いですが、保険期間を変えずに保険の契約を継続することができます。
ちなみに、「延長保険(定期保険)」で継続する方法もあります。
「払済保険」との違いは、保障金額が変わらない代わりに、保険期間が短くなること。
以下のようなイメージです。
解約だけが、支払いを中止する方法ではありません。
払済保険・延長保険という選択肢を知ることで、支払いを中止しても今の保険を継続することができるのです。
払い済みにできる条件がありますので、次で詳しくみていきましょう。
払い済みにできる条件とは?
ただし、すべての保険商品に解約返戻金があるわけではありません。
終身保険や養老保険、個人年金には解約返戻金がありますが、解約返戻金がない場合や少ない場合、払い済みに変更できないこともあります。
また、払済保険や延長保険への変更できない生命保険会社もあります。
続いては、払済保険の利用を検討したいタイミングについてみていきたいと思います。
払済保険を利用したいタイミングはいつ?
大きく2つのタイミングがあります。
- 家計負担の増加や収入減で保険料の支払いが苦しい時
- 生命保険の見直しを検討したい時
【タイミング1】家計負担の増加や収入減で保険料の支払いが苦しい時
【タイミング2】生命保険の見直しを検討したい時
保障が減っても続けたいというときにおすすめです。
以上が、払済保険を検討した方がよいタイミングでした。続いては払済保険にするメリットを具体的にみてみましょう。
払済保険や延長保険のメリットとは?
2つのメリットがあります。
- 保障を継続しながら、保険料の支払いをなくすことができる
- 解約返戻金が増え続ける可能性がある
【メリット1】保障を継続しながら、保険料の支払いをなくすことができる
保障額が減ったり、保険期間が短くなったりとトレードオフの部分はありますが、解約返戻金が多い場合、保険期間が変わらないこともありますし、満期保険金を受け取れる場合もあります。
【メリット2】解約返戻金が増え続ける可能性がある
払済保険や延長保険のデメリットとは?
- 特約が消滅する
- 払済保険に変更時、保障額が下がる
- 延長保険に変更時、保険期間が短くなることがある
【デメリット1】特約が消滅する
払い済みの手続きと同時に特約がなくなってしまいますので、新しい医療保険などに加入した上で、払い済み等の手続きを行ってください。
【デメリット2】払済保険に変更時、保障額が下がる
【デメリット3】延長保険に変更時、保険期間が短くなることがある
ただし、解約返戻金が多い場合は保険期間は変わらず、満期保険を受け取れる場合もあります。
まとめ
家計負担が増加するなど生命保険の支払いが苦しくなった場合でも、保障を継続しながら保険料の支払いをなくすことができる「払済保険」への転換は、魅力的な選択肢になり得ます。
今までは解約という選択肢しかアイディアがなかった方も、必要に応じて払済保険をご検討いただければ幸いです。